【黒鯛(チヌ)フカセ釣り仕掛け】なぜウキを沈めるのか?〜2枚潮を克服する〜

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ウキの話というのは、フカセ釣り最大のテーマだといっても過言ではありません。

 

話す内容が多いので、複数回に分けていろいろとつづっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

 

 

まず、復習ですが、私の推奨する全誘導沈め釣りでは、仕掛け投入後ほどなくしてウキが沈んでいきます。

 

ウキから下のハリスがきちんと張る(これを業界用語でなじむと言います)前から、じわじわとウキは沈んでいきます。

 

そのため、アタリはウキではなく、道糸の動きで取ることが基本となることは、別の記事でも説明しました。

 

普通、ウキといって頭に浮かぶのは、アタリがあったら沈む物だというイメージではないでしょうか?

 

ウキを浮かべていると、魚のアタリが非常によく分りますよね?

 

では何故そのようなメリットを捨ててまで、私はウキを沈めるのか。

 

これはとても重要なことですので、しっかり頭に入れていただけたらと思います。

 

 

 

 

それは2枚潮に対応できるからです。

 

 

 

いきなり2枚潮といっても、初心者の方は聞き慣れない言葉だと思いますので、まず2枚潮について簡単に説明します。

 

2枚潮というのは、2つの密度(性質)の異なる水が上層と下層に分かれている現象をいいます。

 

これだけじゃ、ちょっと分かりにくいので、補足します。

 

 

 

例えば、淡水と海水が入り混じる河口をイメージしてください。

 

海水というのは、水に塩分が溶け込んでいるため、密度が大きく(重い)なります。

 

逆に、淡水は、ただの水ですので、海水に比べて密度は小さく(軽く)なります。

 

河口では海水に淡水が流れ込みますが、お互い密度が異なるため、2つの液体はそう簡単に混ざりあうことはありません。

 

ざっくりいうと、水と油みたいな感じで、層ができるのです。

 

 

 

下げ潮(潮位が下がっていく)の時は、海水が海側に流れます。

 

このとき、淡水も同じように海側に流れこみますから、上層と下層の流れは同じになります。

 

この時(下げ潮の時)はあまり問題になりません。

 

では、上げ潮(潮位が上がっていく)の時はどうでしょうか?

 

上げ潮の時は、海水が川の上流に上ってくるのに対し、淡水は海側に流れこんできます。

 

淡水と海水は密度が異なるため、混じり合おうとはしません。

 

そうなると、上層と下層で異なる流れが発生することになるのです。

 

 

 

この現象は非常に厄介ですよね?

 

だって、表層だけを見ると海側に移動しているように見えるのに、実際下の潮は反対側(上流側)に移動していることになります。

 

 

 

ここで、あなたが今河口に立っていて、左側が海側、右側が川の上流側であると仮定しましょう。

 

もし、マキエをまいて、上の方で左に流れていっているとしたら、普通に考えると底の方では、マキエの投入点よりずっと左の方にマキエが溜まっていると錯覚してしまいます。

 

でも実際は、ある程度の深さから右に流れているので、実際底の方のマキエは、投入点よりも右に溜まっているなんてことがあるのです。

 

こんな見えない水中における立体的な動き予想しながら、釣るのがチヌ釣りなのです!

 

って言われたら、めちゃくちゃ難しそう・・・と思いますよね?

 

少々脅しましたが、全く心配はいりませんので、めげずに読み進んでください(笑)

 

 

 

ここで本題に入る前に、この状況を普通のお馴染みのウキ釣り(ウキを浮かべた釣り)で狙うケースを考えて見ましょう!

 

まず、釣るタナ(深さ)を基本の底に設定したとします。

 

ウキは上層に浮いていますから、もちろん淡水にのって左に流れていきます。

 

ではツケエはどうでしょうか?

 

ツケエは海水にのって、右に行こうとするんですよ。

 

でもここで、まずい状況が発生します。

 

 

 

基本的にウキの方がツケエより体積が大きいから、抵抗を受けて、どんどん仕掛け全体を左の方へ引っ張っていきます。

 

こうなると、実際はマキエの投入点より右に集まってきているチヌを釣りたいのに、ツケエはどんどん左に流れていって、全くチヌが食わないという事態に陥ってしますのです。

 

これは非常にまずいわけです。

 

 

 

基本的にチヌは底を釣ることが多いです。

 

それは河口であっても変わりはありません。

 

じゃあ河口で釣りしなけりゃいいじゃないか!と思われるかもしれません。

 

でも、別に河口じゃなくても、川が近くで流れ込んでいる漁港なんてざらにありますから、この2枚潮を攻略できないのは、安定してチヌを釣りたい釣り師としては致命傷なんです。

 

 

 

別に釣りたくなきゃいいでしょうが、私の記事をここまで読んでくださっているあなたは、間違いなくチヌを釣りたい人間ですよね?

 

じゃなきゃ、ここまで長い文章を読む前に挫折しています。

 

私だって適当で運任せの釣り師には読めないように書いていますから。

 

 

 

では、ウキを沈める仕掛けはどうだか考えてみてください。

 

ウキの沈め方にもいろいろあるのですが、私の推奨仕掛けでは、仕掛け全体の沈下速度は割りと速いです。

 

ということは、ウキまで含めた仕掛け全体が、上層を早く突破し、下層の流れに上手く乗ってくれるということです。

 

つまり、仕掛けがマキエの投入点より右にきちんと流れてくれるというわけです。

 

 

 

もう一つ、覚えておいてほしい重要な2枚潮があります。

 

風による2枚潮です。

 

海に釣りに行くと、必ずといってよいほど、風があります。

 

釣りに行って、無風でベタ凪(海面がベターと凪いでいるようすを表す業界用語)という日は、一年に1回もないかもしれません。

 

 

 

海には波がありますが、あれは風が作っていることをご存知ですか?

 

天気予報を見ていると、風が強い日には、よくセットで波浪注意報とかでますよね?

 

風は、海面にものすごい影響力をもっているのです。

 

海面というのは、風が吹く方向に動く(滑る)のです。

 

 

 

ここで重要なのが、風の影響を受ける海水の厚みです。

 

風が強ければ強いほど、風と同じ方向に動く海水の厚みが厚くなります。

 

例えば、今、風速3メートルで左側に風が吹いていると仮定しましょう。

 

この時、海面下5cmまでの海水が風の影響を受けて左側に滑っているとします。

 

これが、風速6メートルになると、海面下10cmまでの海水が左に動くようなイメージです。

 

※ここでは、風の強さを2倍にしたら、滑る潮の厚みも2倍にしましたが、これは分かりやすくそうしただけですので、実際、海面の滑る厚さは、その時その時で推測するしかありません。

 

このように風によっても、2枚潮が発生するというのは頭に入れておいていただきたいです。

 

 

 

ここまでで、ウキを沈めることによって2枚潮を攻略できるということが、ものすごいアドバンテージであることが分かっていただけたでしょうか?

 

実際の海では、もっと強烈な3枚潮とか、4枚潮とかが複雑に発生していますが、ウキを沈めていけば、そんなものはあまり関係ないことが分かっていただけるかと思います。

 

 

 

私は、ウキがみえなくなることによるデメリットは何一つないと考えています。

 

ウキなんか見えなくてもアタリはしっかり糸にでます。

 

普通に考えて、ウキにアタリが出るくらい、チヌが糸を引っ張っているのであれば、よほどウキまでの道糸がたるみ過ぎでない限り、道糸に変化がでるよな〜って思いませんか?

 

 

 

それに、エサトリとか小魚の微細なアタリとか別に1つ1つ分らなくてよいのです。

 

小さなアタリをアワセきれなかった釣り師が「今のチヌの食いは渋かった〜」とかいいますが、本当にそうでしょうか?

 

これって、アタリは全てチヌだっていう素敵な勘違いが引き起こしてないですか?

 

結局小さなアタリが取れても、それが本命のチヌじゃなきゃ全く意味ないんですよ。

 

ウキが見えないという理由だけで、全誘導沈め釣りを敬遠するのはあまりにもったいないと私は思っています。

 

ウキが見えないことを100歩譲って私がデメリットだと考えたとしても、ウキを浮かべる時のデメリットの方がその何倍も大きいと考えるため、私はウキを沈めているのです。

 

 

 

でも釣りの楽しみ方は自分次第。

 

自分が楽しいように遊ぶのが釣りですから、私の持論に納得いただける方に、読み進めていただければ幸いです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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