マキエワーク 海釣り用語事典
マキエを遠近左右と打ち分けることによってエサトリを誘導し、本命魚がサシエを食べられる状況を作ること。
狙いの魚やエサトリの種類によって、マキエワークもさまざまだが、ここでは魚種別に区別して説明したい。
チヌ
チヌ釣りにおいてマキエワークをするかと言えば私は一切しない。
理由は単純でエサトリがたくさんいる場所にチヌが集まるから。
以前梅雨の時期にグレを釣りに行った時の話だが、その日はエサトリが半端なく多く、マキエを足下に常時打ち込むことで、エサトリを足下に釘付けにしていた。
足下の水深はわずか3mほど。
偏光グラスをかけていたので、海底まできれいに見えていた。
マキエを撒き始めて1時間位たった頃、数百匹居るエサトリの下に大きなチヌの影が見えた。
それも1匹とかではなく、5匹位集まっていた。
マキエの粒はエサトリによって、ほとんど表層で食い尽くされ、底まで粒はほとんど落ちていないような状況だった。
チヌたちは、マキエの投入点というよりは、投入点より3mほど外側をウロウロしている様子。
マキエをほとんど食べれないのに、チヌがたくさん寄ってきたのは何故だろうか?
これはチヌがエサトリの騒ぎに好奇心を駆り立てられたからにほかならないと私は考えている。
チヌは非常に好奇心が強い魚で、変化がある場所を見つけると、そこに近づいていく習性をもっている。
だから、マキエを本命ポイントに打ち込んでエサトリで溢れさせることで、チヌを効率よく集めることができる。
しかもチヌは雑食性で、食べ物ならほとんど何でも食いついてくる。
エサトリもチヌもみんな集めて、エサ取りが食べきれないサシエを使用して底まで落としてやれば、大抵チヌは食いついてくる。
基本的にはこんなスタイルで私はチヌ釣りを楽しんでいる。
難しいことは考えないズボラなスタイル、それでいてしっかり結果が出るから、初心者にもおすすめしている。
グレ
チヌとは違い、グレ釣りにはマキエワークは必須の技術といえる。
というのも、グレは基本オキアミやムキミしか食わない。
ただ、これらの餌はエサトリも大好きだし、普通に釣っていると、彼らにすぐに食べられてしまう。
だから、マキエワークでエサトリを本命ポイントから遠ざけてやらないと、釣りにならない。
エサトリの種類や数によって、いろいろとやり方はあるが、以下の記事で梅雨グレと寒グレのマキエワークについて解説しているので、ぜひ参考にしてほしい。
